顧客の経験をストーリーでとらえる
顧客からの愛着や信頼を得るためには、企業側視点の部門最適ではなく顧客の視点に立った全体最適が求められます。
それには、顧客が商品・サービスを購入・利用する際に企業との接触点で発生するやり取りや顧客の期待・感情・行動を手順化し、一連の流れとしてとらえることが重要です。
例えば高級レストランで「顧客の行動の流れ」を考えた時、レストラン側が思い描くのは以下のようなマップが多いです。
友人から→電話番号→予約→来店→注文→会計→退店
口コミ 検索 食事
しかし、顧客の立場で考えると、紹介から食べログなどで評価を調べ、お店のサイトへ行きメニューや価格、店内の雰囲をチェックしてから予約方法を調べます。
また駐車場があるかどうか、無ければ近隣の駐車場情報をサイト内で探します。ここでお店のサイトには駐車場の情報が掲載されていないことに気づきます。
このことからも上記の流れに抜けている行動が見えてきます。
ネット検索、メニューチェック、駐車場検索、トイレ利用、
レビューなどです。
このように顧客の行動や文脈を可視化することで、現状を把握することや顧客の状況に応じた施設の検討に活用することができます。
企業視点から抜け出すには、顧客の物理的なやり取りという体験と感情的な経験の両方があり、それを具体的な「行動の流れ」を確認することが重要です。