顧客の経験をストーリーでとらえる

顧客の経験をストーリーでとらえる

顧客からの愛着や信頼を得るためには、企業側視点の部門最適ではなく顧客の視点に立った全体最適が求められます。
それには、顧客が商品・サービスを購入・利用する際に企業との接触点で発生するやり取りや顧客の期待・感情・行動を手順化し、一連の流れとしてとらえることが重要です。

例えば高級レストランで「顧客の行動の流れ」を考えた時、レストラン側が思い描くのは以下のようなマップが多いです。

友人から→電話番号→予約→来店→注文→会計→退店
口コミ   検索        食事

しかし、顧客の立場で考えると、紹介から食べログなどで評価を調べ、お店のサイトへ行きメニューや価格、店内の雰囲をチェックしてから予約方法を調べます。
また駐車場があるかどうか、無ければ近隣の駐車場情報をサイト内で探します。ここでお店のサイトには駐車場の情報が掲載されていないことに気づきます。

このことからも上記の流れに抜けている行動が見えてきます。

ネット検索、メニューチェック、駐車場検索、トイレ利用、
レビューなどです。

このように顧客の行動や文脈を可視化することで、現状を把握することや顧客の状況に応じた施設の検討に活用することができます。

企業視点から抜け出すには、顧客の物理的なやり取りという体験と感情的な経験の両方があり、それを具体的な「行動の流れ」を確認することが重要です。

「コンテンツ」とは何か?

「コンテンツ」とは何か?

無理やり日本語にすれば、中身や内容物になるでしょうか。
お店でのコンテンツは、料理や器、お酒や調度品、そして庭園などもありますが、やはり目に見える売り物ですよね。

やはり、おもてなしを感じる接客だと思いますか?

お店にとっては、コストをかければいくらでも良い物を揃えることができます。

でももっと大切な要素は、「お客様」です。
サービスも良い人材をそろえ、しっかりとした教育とコミュニケーションをはかれば向上できます。
しかし、来店されるお客様を選ぶこと、コントロールすることはなかなかできません。

「お客様」こそお店の最重要コンテンツなのです。

その店の「常連さん」をみると店の品格がわかります。
服装や佇まい、飲んでるお酒や注文の仕方、そして他のお客様への気配りなど、一流店には一流の「常連さん」がつきます。
特に一見さんへの気の配り方には、頭が下がります。

そんなお客様が常連になってくれるかどうかは、あなた次第。
お店のしつらえに甘んずることなく、常連さんの思慮深い質問や意見は、良いところも悪いところも教えてくれてサービス向上に大きく貢献しまう。
そして大きな財産として受け継がれることでしょう。

法事獲得

法事獲得

如月に入りました。
新年会もそろそろ終わり、新規顧客が減る時期です。
新規よりも常連さんへの企画を積極的に考える方がいいです。
時間的な余裕ができたときに戦略を考えてみてはいかがでしょう。

例えば、法事を獲得することです。
法事が期待できる効果として次のようなことが挙げられます。

①一度利用してもらったら、継続利用の可能性が高まる。
②単価が高く、人数も多いため、1組当たりの売上額が大きい。
③商圏人口が少なくても、仕出し付加で売上アップが見込める。
④次回の利用日が自動的に計算でき、攻めの営業ができる。

法事はこの時期に限ったことではありません。
一人の常連客からその親族みんなにお店を知ってもらうチャンスです。会社の接待とはまた違った広がりが期待できます。

特に高齢化社会が進んでいるので、法事の需要は益々増えます。
どんな方がいらっしゃったか、その時の料理は何を出したかなど
記録が残っていれば、きっとお客様を飽きさせることもないでしょう。

新規顧客に向けていた視線をもう一度常連客(ファン)に戻して
来店客数を増やすことを考えてみてはいかがでしょう。

お客様に特別な存在であると感じてもらうために。

お客様に特別な存在であると感じてもらうために。

まさか顧客を機械的に管理なんてしていませんよね。
年賀状を出すための住所録だなんて思っていませんよね。

管理だけしても売上は伸びません。
お客様に忘れられてしまわないように、いつもお客様のことを気にかけていますという思いが伝わるように接しましょう。

来店されたお客様に満足を超えた予想外の感動を与えることは出来たでしょうか。
もしそこまでのインパクトがなければ、お客様があなたを覚えていてくれる時間はあまり長くありません。

あなたがお客様を特別な存在に扱うのは当然です。
お客様”を”ではなく、お客様”に”自分のことを特別な存在として
扱ってくれていると感じてもらうことが大切です。

あなたが、2つの日本料理店へ行ったとします。
どちらのお店も料理はとても美味しく、サービスにも満足しました。

翌日、A店からお礼状が届きました。
B店からは何もありません。

その1週間後、A店から季節限定のこだわりメニューが届きました。B店からは何もありません。

さらに1週間後、A店からペアの割引券が届きました。
B店からは何もありません。

どちらのお店に行きたいですか?
流行りのクーポンや割引がいいとは思いませんが、とにかく
あなたのことをずっと覚えててくれる気がしますよね。

顧客管理の言葉のイメージを変えましょう。
お客様を特別な存在にすることです。