価値ある情報は、あとから活用できる形で保管すること

価値ある情報は、あとから活用できる形で保管すること

来店されるお客様の情報を持っていて、それを活用できれば他社より優位に立てます。
情報は保管することが目的ではなく、持っているだけでは活用できません。

顧客情報をあとから活用できる形にするのが、顧客管理システム(CRM)です。
お客様のことを担当者に依存してしまうと、この時点で他社と差がついてしまいます。

活用できる貴重な情報が社内にあっても、バラバラに存在していたり、紙の台帳のため誰か一人しか見れないなど上手く生かせないと宝の持ち腐れになってしまいます。

情報の価値を認識し、一人の担当者だけが使える状態から脱却する必要があります。
そして保管した情報の中から必要な人が、必要なときに、欲しい形で活用できることで価値ある情報になります。

それには組織として保管・共有すべき情報を選別できているかが問題です。つまり保管の仕方が重要になるということです。

これはツールの問題でもありますが、例えば顧客情報を登録する項目としてテキスト入力欄があるとします。このようによくあるツールの場合、入力される情報の質と量は担当者によって大きなバラツキが生じます。

お客様情報といっても具体的に何を知りたいのか、その知りたい目的は何かなど明確に定義できていなければなりません。入力欄があるからといって一箇所に何でも書き込むだけでは探し出すのに大変で後々の活用に支障をきたします。

MOTENASUが重視するのはこのことで、例えばその日の献立は何だったか、これがわかれば同じ料理の提供を避けられます。またアレルギーを事前に聞いていれば、確認するだけで済みます。さらに接客係りが以前聞いた要望事項などもわかっていれば先回りして安心いただくこともできます。

このように情報を貯めていくときにカテゴリーを分けてデータを整理し、蓄積していくと必要な人や部門ごとに見たい情報が異なっても簡単に見つけられます。

これがツールとしてのCRMを選ぶ大切なポイントの一つになります。

情報を共有・活用することで成功している企業の共通点

情報を共有・活用することで成功している企業の共通点

社内会議で各部署からの現状報告と今後の戦略について発表される場があるとします。この時発表のためや承認を得るための資料を作っているとしたら、無駄かもしれません。

会議が儀式的で内容が抽象的だと参加者の頭に残らず、現場は結局何をやったらいいかわからない状態が起きます。
また単に「売上を2倍にする」など具体的にどうやるのかを示せないと実現可能性の低い発表となってしまいます。

人は誰でも新しいことを始めたり、新しいやり方を採り入れたりする際は「現状維持」をしようとする抵抗勢力が出てきます。したがって、新しい戦略や方針の重要性・具体性が腑に落ちないと抵抗勢力に押し切られて実行されないという結果を招いてしまいます。

会議を儀式的な発表会にしないためにはどうすればよいか。

まず戦略や方針の見直しを行い、その重要性を現場に理解してもらうことが重要です。また戦略や方針を具体的に行動できるレベルにまで落とし込むことです。

戦略や方針の重要性を理解できたとしても、行動に移せるかは別です。そのために行動に対するチェックを行い、会社として重視するのは何かを常に見直すことが重要です。

つまり、お客様とスタッフの行動を記録し、それを活用するための仕組みが必要であり、システムとしてのツールが不可欠となります。

顧客管理システムに対する誤解

顧客管理システムに対する誤解

ツールには全く問題がないとまでは言いませんが、それを扱う人の問題がほとんどです。
まずは「なぜ導入するのか?」「どのうような活用方法があるのか?」などの本質的な主旨を理解せず、データ入力の面倒くささをアピールしてくる人がいます。

そのような人の多くは自分たちが管理されるための仕組みだと誤解していることがあります。
そもそも「なぜ情報を入力する必要があるのか」「自分たちにどんなメリットがあるのか」これを理解させないまま作業をさせてしまうと入力される情報の質が低下し、継続することも難しくなるでしょう。

必要性を議論するのではなく、どう活用するのかを議論するべきで、自分たちが情報を活用
することでより少ない労力で接客レベルを上げることができると理解してもらう必要があります。

単に報告することだけを目的とするならば、メールやExcelでも可能ですが、お客様の行動を記録すること、要望に対しどんな対応をしたのか、その時の指示やアドバイスで結果はどうなったのかなど、これらの情報はその瞬間だけに利用価値があるわけではありません。

スタッフがお客様とのコミニュケーションを通して得た情報は、お金を出しても手に入らない大切な情報です。この情報が財産として価値あることを全員が認識するべきです。

目指すのは売上・利益の最大化

目指すのは売上・利益の最大化

顧客管理が必要かどうかを議論されることがありますが、企業活動の最適化には不可欠なんです。
戦略実行のサイクル、つまり「仕組み」を変えることでスタッフの「行動」が変わり、この「行動」を継続させることで「意識」を変える。そしてこの「意識の変化」こそが企業文化になります。

顧客情報の一元化や来店履歴の蓄積などは手段であり、目標達成のためにこれらを日々見直して改善を重ねる必要があります。

企業がかかえる問題の一つに、売上や利益に貢献しているのが組織やシステムの力ではなく個々のスタッフによるもの、いわゆる属人的になっていることがあります。
もちろんコミュニケーション能力など属人的にならざるを得ない領域もあります。
しかし、属人的にさせてはいけない領域があります。
それは事前に知り得た情報で、以前に指摘を受けたクレームやいつも求められるサービスなど過去の履歴から判断できることだったり、接した担当者なら気づくことだったりします。

もし、このことに困っているとしたら、マネジメントの怠慢ということになります。

お客様と接して初めてわかることは沢山あり、お客様を知ることこそが重要で、そんな「価値ある情報」を共有しないということは、企業理念でよくある「お客様第一」など程遠いものではないでしょうか。

いくら丁寧な接客でも毎回初めて来たような扱いだとするとどうでしょう。
怖いのは、「価値ある情報」が優秀なコンシェルジュの手帳やローカルのパソコンに情報が埋もれてしまうことや接客した担当者の頭の中から忘れ去られてしまうことです。

一人のお客様の要望が、実は他のお客様からも求められることだったりします。
大切なのは、知り得た情報を報告のために時間をかけず日々共有できる環境と企業文化をつくることです。

優良顧客が求めるのは、体験です。

優良顧客が求めるのは、体験です。
顧客を感動させるためには、自分が感動体験
してみるとわかります。

顧客管理の目的は顧客満足を高めて優良顧客
を増やしていくことです。感動するのは、
顧客満足を超えた時ではないでしょうか。

ではなぜ今、顧客管理が注目されているの
でしょうか?
理由は、ビジネス環境の変化です。

高度成長期は、どの市場も拡大し、新規顧客
を獲得するのは容易でした。
また今ほど腕のいい料理人も少なかったかも
しれません。
最近は美味しいお店が多いですよね。
単に味だけで勝負は難しいと思います。

経済成長が行き詰って人口減少時代に入った
現在は、単一のサービスでは難しくなってきました。
舌の肥えた顧客も多く、SNSで評論家以上
の食レポを簡単に見つけることもできる時代です。

顧客が求めるのは、料理だけでなくトータル
サービスとしての体験です。
「料理」や「しつらえ」だけではなく、
接客や心遣いも含めたサービスで満足させて、
顧客の要望を先回りできたら最高です。

あなたにとって優良顧客は、別のお店に
とっても優良顧客です。いいお客様は、
どのお店に行ってもそれなりの扱いを
受けています。
つまり少しくらいサービスが良くても
驚きません。

いつも当たり前におもてなしされているから、
逆に不快な思いをされると、その方が印象に
残ってしまいます。
文句は言いませんが、2度と来ません。

でもリピーターからファンになれば話は別です。
多少の粗相も許してくれることでしょう。

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